さて、とうとう「ノートルダムの鐘」のイベントが開催されました!授業から駆けつけて参加することができたので、早速行ってまいりました!リハーサル見学会は「リトルマーメイド」に引き続き二回目の参加だったのですが、その時とはまた違った雰囲気で見学会を楽しむことができ、開演前からだいぶ満足度の高かったイベントでした。
参加者の方は以下の通り。
MCがクロパン役の阿部よしつぐさん。入場中も客席の方に話しかけてくださっていて、10時から並んでいたという、最前列の客様に「痔とか大丈夫?」「何のおしゃべりをしていたんですか?」「実は偵察に行ってたんですよ」などなどいろいろ話してくださいました。今回のイベントはなんと321人もの人が参加していたらしく、彼曰く、本番以上に緊張しているとのことでした(笑)「時間は30分ほどですが、ノートルダムの鐘の世界を皆さんと共有できたらなと思っております」との挨拶をしてくださいました。
実際にあたったシーンは「世界の頂上で」前の「急ぐんだ!隠れて~ダメだ!!」の流れでした。石像やガーゴイルのアンサンブルさん達がカジモドと共に慌てふためきながら場面転換していくシーンです。客席から指示出しをしていたのは、吉田絢香さん。何回か、手島さんのことをジェアンと呼んでいたり、大空さんのことをぽんちゃんと呼んでいたり(笑)カンパニーの温かさをそこから感じましたね。
このシーンの当たりが終わると、「酒場の歌」の手前から当たりました。その時芝さんが何故か舞台上におらず、「エアーご主人様」ということであたりが始まります。途中のフロローのセリフは賀山祐介さんが言っていたりと、普段の公演では絶対に聞けないちょっとレアな台詞も聞くことができました(笑)
そのあたり場面変更の際の舞台上の場面転換の間に、MCのよしつぐさんが少しお話をしてくださったのですが、まず「今日はじめてこのノートルダムの鐘を見られる方~?」と客席の方に尋ねるよしつぐさん。どうやら手が上がったのは後ろの方に座られていた方が多かったようで、それへのコメントなどあり…突然「僕、計算してみたんですよ」と。「s席のチケットが10800円…これをもし10回観たとすると…400円の牛丼28杯も食べられたんよ?」と(笑)もちろんこれだけじゃなく、真面目なお話もしてくださいました。
この「ノートルダムの鐘」という作品は、演出の上で、中世ヨーロッパの宗教劇の技法を取り入れているらしく、教会で行われる宗教劇のように、その場にあるベンチや机を作ってその劇中空間を作り出し、人間もいろんなものになるという技法を取り入れているそうです。そうすることで、演出のスコット・シュワルツさんは人間というものを舞台上で押し出そうとしているのだそうです。逆に、よしつぐさん曰く、人間によって演出されるからこそ、機械のように毎日全く同じにはできないわけで…そこでこういったリハーサルがとても大事になるのだとまとめてくださいました。
そしてリハーサルが終わると、Q&Aコーナーに入ります。
ここでの参加者は以下の方々。
MC:阿部よしつぐさん(クロパン役)
賀山祐介さん(男性アンサンブル)
岡村美南さん(エスメラルダ役)
飯田達郎さん(カジモド役)
芝清道さん(フロロー役)
原田真理さん(宿屋の女将など、女性アンサンブル)
清水大星さん(フィーバス役)
の方々でした。以下、いつものトーク系イベントレポのやり方でセリフ形式にさせていただきますので、敬称など省かせていただきます。台詞形式といっても、メモと記憶から書き出すものなので、言い回しなどはもちろん完璧ではないですし、文章として読みやすいよう、私自身で意図的に変える部分もございますので、必ずしも役者の皆様がこのように話していたとはかぎりませんので、その点ご了承の上でお読みくださいね。
阿部「では、飯田さんに質問です!」
質問用紙のボックスを達郎さんに渡すよしつぐさん。
飯田「「今まで皆さん色々な作品に出演されてきたと思いますが、この作品の、ここが違う!というところを教えてください。」……ここが違う…?どういうこと?(笑)」
岡村「他の作品と比べて…でしょ?」
飯田「…………床が白黒」
客席爆笑。
飯田「でも本当に、慣れるのが大変だったんですよ。立ち位置とか。」
阿部「最初のころなんてすべすべでよく滑ったしね(汗)」
あまり覚えていませんが、結構皆さん口々に大変だったことを言ってくださった気がします。
飯田「こんなに「床が白黒」が膨らむとは(笑)」
阿部「では、次は岡村さんに質問です!」
岡村「「この作品の台本を読んだ時の、初めての感想や印象を教えてください」…そうですね。まず、台本がしっかりしているという印象を受けたのと、私たちがしっかりと透明に作っていけば、本当にいい作品になるとは感じていました。テーマがしっかりしていて、社会的なテーマとしても現代に通じるというか。」
阿部「僕の勝手な印象ですが、岡村さんがこの作品の前にやっていた、アニタという役…あれ何の作品だっけ…(笑)」
(誰か覚えてないです…達郎さんだったかな…)「ウエストサイド(笑)」
阿部「そうそう!それ!(笑)そこからエスメラルダをやられて…なんていうか、神聖で…神がかってましたね!はい………皆さま好きに突っ込みいれてくださいよ!?」
自分ばかり合いの手的にコメントを入れてしまうので、他の出演者に促すよしつぐさん(笑)
芝「俺は…台本を読み始めたときに、もちろん原作を読んだんですけど…原作がめっちゃグロい(笑)それに…読み始めると全然進まない(笑)うんちく入って…少し物語挟んで…ってめんどくさいんですよ(笑)この前、NHKとかでもやってましたよね?もうね、30~40ページくらい物語と関係ない話がある(笑)いつ物語が始まるんじゃい!!って(笑)あれ、読むと根気良くなりますよ(笑)読んでるとね、ここいらないかな…って(笑)」
突然の原作トークに花が咲く芝さん。私も原作読みましたが…芝さんの言いたいこと、すごくわかりました(笑)ぜひまだ未読の方は読んでみてください(笑)芝さんの気持ちが痛いほどわかるはずです。そしてお次は賀山さんが質問用紙を引きます。
賀山「「自分が演じるうえで大変なことは何ですか?」…15世紀のフランス…ということで、僕とかはジプシーの役とかをやらせていただくことが多いのですが、これが日本人にはない感覚なんですよ。たとえば…性についてオープンだったり、逆にパリの人々は禁欲的だったり…なので…普段からオープンにしようと努めてます(笑)」
最後はうまくまとめてくださった賀山さん。スムーズに原田さんが引く番になります。そして紙を引いた原田さん、ニックネームが字が小さかったのか?ニックネームが読めず…
原田「なんですかね…?」
と隣にいた芝さんに振るんですが…
芝「俺ちょっと……(笑)」
老眼???(笑)芝さんにも見えなかったようでした(笑)自分で自分をネタにする芝さん(笑)原田さんは頑張って自力で読み進めます(笑)
原田「「どうしたらうまく歌えますか?」」
飯田「知りたい!」
原田「そうですね…まず、腹筋背筋をしっかり使って…支えて…のどひらいて…そして、歌いまわしは狙いすぎず、まずはシンプルに楽譜に忠実に歌うことが大事ですね。そこに言葉として歌おうとすれば、自然とニュアンスもついてきます。」
芝「まぁ、楽しむことじゃないですか?(笑)歌によって、感動させたい、とかっていう気持ちとか。それがまたモチベーションになり、さらに高みを目指せる。あ…どうぞ(笑)」
原田「そうですね、好きなんです(笑)「好きこそものの上手なれ」です。」
阿部「そうですよね、皆さん小さいころからそれこそ歌っていたんでしょう?」
ほぼ出演者全員がうなづき、この質問は一段落(笑)そして清水さんにボックスが渡されます。
原田「大丈夫?」
ちょっと緊張気味な清水さんを心配するその他のメンバー(笑)
清水「「今回、一番苦労したことは何ですか?」…………。」
黙り込んでしまう清水さん(笑)
阿部「苦労してないの…?(笑)」
清水「…苦労しすぎて……自分は隊長に向いてないと思っていたので……そういう姿勢をもつのが…大変でした…。」
飯田「ノーボケ(笑)」
清水さん、片言で、頑張ってこたえてくださいました。ご自身のお名前を自己紹介するときも、「大星」を「体勢」の発音でおっしゃっていて、その場の空気が和んでいたりしました☆
阿部「僕個人としては…声で本当に隊長だと思う。」
清水さんのフォローに入りつつ、信仰を続けるよしつぐさん。そして芝さんが紙を引くのですが…「あぁ……(汗)」といいながら、目を細めて紙を目から遠ざける芝さん(笑)
芝「「作品内で、役を切り替えるときはどうしているんですか」………俺、一個しかやってない…これ俺じゃないよね!?」
思わず突っ込む芝さん(笑)しかし、色々考えて答えてくださいました。
芝「最初のシーンとか、あれ、会衆(フロロー)としてしゃべっているんですよ。なんていうの?そう!ストリートテラーね!。」
たぶん、ここでのストリートテラーというのは、ストーリーテラーのことだと思います(笑)
芝「フロローとしてはやっていないんですよ。その、フロロー、会衆、ストリートテラーでの演じ分けは俺でもある。俺はそこのストリートテラーとかでついつい役に近くなっていくのが難しいところかな。半分自分、半分フロロー、半分ストリートテラーみたいな。」
こうして、予定の段取りは終わってしまったのですが…ここで、
飯田「もう一個くらいいいよね!?」
スタッフや客席に声をかける達郎さん。オッケーが出たのか、
飯田「じゃあ、よしつぐさん」
次はよしつぐさんが引いてくださいということで、促す達郎さん、しかし、途中までわかっていなかったよしつぐさんは、
阿部「え!?僕!?」
驚きながらも質問用紙を引くよしつぐさん。
阿部「「一番好きなセリフはなんですか?」……ありますけど…決め台詞(汗)」
飯田「ヤーシャ?(笑)」
阿部「いや、あるんですよ?うーん…でもね、ヤーシャ!!……今回初めて見る方もいますしね、これで(笑)」
ということで質問コーナーはきれいに?まとまりました。最後に、一言ずつ皆さんがコメントしてくださったのを、以下に記したいと思います。
賀山「何も考えてなかった(笑)…見どころのある作品ですので、是非みなさん、細かいところまで、楽しんでくださいね!本日はご来場いただきありがとうございました。」
岡村「何も考えてなかったんですけど…この作品、幕がないので、その日の客席とかの空気感を感じられるのが好きなんです。メンバーも変わって、深化していると思うので、自分も日々成長しながら頑張らせていただきます。今日もよろしくお願いいたします。」
飯田「その日しかない、生の良さが凝縮された作品だと思います。今日のメンバー、客席役者含め、その日のメンバーでしか作れないものです。今日も生きます!カジモドとして!」
原田「最後のシーンがとても好きなんです。私達もあのシーンでただの悲しみ喜びではない…単純ではない感情になるんです。そんなものを空間で共有できたらなと思います。」
清水「各人物の、生き方を丁寧に見ていただけたら、もっと楽しんでいただけると思います…」
芝「あの…関係ないようだけど、意外とチャラチャラしているようにみえたかもしれませんが…まったく、忘れてください(笑)気持ち悪く、邪悪に、本日も演じさせていただきますので!!」
とこんな感じで皆さま一言言ってくださいました。
こんなつたないレポではこのイベントの温かさや楽しさを伝えられるかはわかりませんが、私自身のただの自己満備忘録でもあるのでお許しください(笑)
ここまでお読みいただきありがとうございました!
いい加減まだやれていない、鐘の全体考察ブログとLMイベントのレポも進めます(笑)